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        <title>岐阜県大垣市｜司法書士・行政書士の小川貴彦事務所</title>
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        <description>岐阜県大垣市の司法書士・行政書士　小川貴彦事務所のホームページへようこそ。不動産登記・商業登記・裁判関係の書類作成、諸官庁に対する各種許認可手続をいたします。</description>
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        <copyright>Copyright 2011</copyright>
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            <title>従業員への事業承継</title>
            <description><![CDATA[<ul><li>はじめに</li></ul><br />　旧知の会社社長から、遺言書を作成したいとのことで相談があった。同社は、日用品雑貨の製造・販売を営み、従業員数も少なくない、堅実な中小企業である。社長には会社経営に携わる妻がいるが、子はいない。しかし、随分前に、跡取りとして予定していた養子（身内の子）が一人いる。養子は、会社業務にタッチせず、遠方で結婚し、生活している。帰ってくる様子もない。会社の全株式は、社長夫妻の名義となっている。そこで、社長は、自分が亡くなったら、会社経営を妻に引き継ぎ、その先は、会社の番頭らに事業を承継させたいと考えている。<br /><br /><ul><li>事業承継の検討</li></ul><br />　会社財産は、ビル数棟、預貯金等である。遺言等を何もしないで、社長夫妻が亡くなると、会社とは無関係な養子に会社の全株式が相続され、その結果、会社財産も養子のものとなる。そのような事態になると、会社存続の危機に陥り、従業員らの生活も危うい状況となる。<br /><br />　初めは、社長夫妻のそれぞれの相続発生時に、会社の普通株式の保有数が合計四分の三以上（支配株主とするための数）となるよう、番頭らに遺贈することを考えた。しかし、社長夫妻の個人財産も最終的に会社に帰属させる予定である。また、個人財産よりも会社財産のほうが多い。そうした場合、養子の遺留分として、結果として会社財産の二分の一を養子に与えることとなると、会社経営が成り立たないおそれがある。<br /><br /><ul><li>議決権のない株式の活用</li></ul><br />　そこで、養子には、議決権のない株式（ただし、配当、残余財産分配の権利はある）を相続させ、番頭らには、議決権のある株式を遺贈する案で進めることとなった。これなら、養子の遺留分を確保することができ、かつ会社の支配権・経営権は、番頭らに任せることができる。<br /><br /><ul><li>手続の検討</li></ul><br />　当該会社は、特例有限会社である。有限会社は、数種の株式を発行することができない。そこで、有限会社の株主総会決議をし、有限会社から株式会社への移行をしつつ、株式会社の定款において、数種の株式を発行し、普通株式と議決権のない株式とをそれぞれ同数発行する形とした。役員等機関設計は、変更しないこととした。<br /><br /><ul><li>登記手続</li></ul><br />　登記手続上は、有限会社の解散並びに株式会社設立の各手続をする。そして、数種の株式の発行の登記もすることとなる。<br /><br /><ul><li>遺言の公正証書化</li></ul><br />　遺言については、自筆証書遺言も可能であるが、遺言の真正確保および相続発生後の手続を円滑に進めるうえで、特に、事業の存続に関するケースでは、公正証書遺言としておくのがよい。<br /><br />　遺言案を本人と検討したうえで、あらかじめ、その内容を公証人に伝えておくと、遺言当日、スムーズに遺言が行われ、遺言書の正本、謄本を受け取ることができる。<br /><br />　遺言者が亡くなった後、遺言執行を行ううえで、執行者を司法書士等に依頼しておくと遺言書に従い適正に手続が進むと思われる。<br /><br /><ul><li>紛争予防の心得</li></ul><br />　相続に対し、何の備えもしていなかったため、紛争関係に陥ることがある。他方、遺言書の存在、生前贈与、専門知識、専門家の関与が紛争の種となる場合もある。<br /><br />　仮に、法定相続人間において、良好な人間関係が期待できそうな場合であったとしても、全体としてバランスがよく事後処理が進めやすい遺言書案であるとか、公平・適切な遺産分割案となるよう、信頼できる第三者のアドバイスも取り入れながら、相続の手続を進めるのがよい。<br /><br />　なお、話をまともに聞かないで、結論・事務処理を急ぎ、係争関係を助長するような専門家に乗せられないよう注意をしていただくことも必要であると思われる。<br /><br /> ]]></description>
            <link>http://www.ogawa-shihoushoshi.com/column/post-24.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">020columnコラム</category>
            
            
            <pubDate>Wed, 16 Mar 2011 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <title>遺言と執行</title>
            <description><![CDATA[<ul><li>はじめに</li></ul><br />　最近、遺言に関する相談が増えつつある。神奈川県司法書士協同組合でも、「司法書士相続・遺言センター」を運営しているが、おそらくその効果というよりも、一般の方の意識の変化からくるものなのだと感じている。関連して、遺言執行事務を依頼されることもあったので、ここでは遺言の活用と執行者について述べる。<br /><br /><ul><li>遺言の活用</li></ul><br />　相続をめぐっては、相続人間で深刻な葛藤の原因になることもある。戦前は家督相続だったから、長男子が全財産を相続する代わりに親族の面倒をみるスタイルだったが、戦後は遺産相続になった。妻と子供が共同相続人となり、子供間は均等相続であるから、言い方を換えれば、二男、三男にも法的主張が許されるようになったわけである。ただ、これが葛藤を生む一つの原因となっているらしい。このほかに、一般にあげられるのが遺産額の高額化である。価値ある資産に興味を惹かれるのは人情だろう。戦後日本は世界有数の経済大国となった。また、土地が遺産の主要財産の場合に分割が容易でないこと、遺産が事業用財産や農業用地であった場合に細分化を嫌うこと、会社オーナーの株式である場合にも事業承継を円滑に行いたいといったことも、原因の一つになっている。<br /><br />　人の歩みは個々に違う。家庭の事情も異なるだろう。また、内縁の妻に相続権はない。子供のいない夫婦の場合、配偶者と共同相続人になるのは被相続人の兄弟である。子供同士でも学資や事業資金に多額の出費をしてもらった子供もいれば、特に何もしてもらわなかった子供もいる。このような事情をくむことなく、民法の規定を形式的にあてはめてしまうと、不都合な事態も心配となりかねない。<br /><br />　そこで、自分の財産を死後に自分の意思で自由に処分しようというのが遺言である。家庭の事情を考え、さまざまな配慮をして、生きているうちに、自分の財産をどのように処分するか指定しておこうというものであるが、相続の相談に来られる人の中に、稀におやと思う誤解をされている例がみられる。それは、相続の問題は民法の条文や遺産分割協議が基本で、遺言が例外だと思いこまれているような場合である。本来は逆で、遺言に基づき行われるのが基本なのである。遺留分減殺制度はあるものの、難しそうな法律の条文に書いてあるから、その法文のとおりにしなくてはならないかというと、必ずしもそうではない。<br /><br />　遺言をすることによって、かえってトラブルを招き寄せてしまうのではないかと躊躇されている人もいるようである。しかし、それは極端な内容だからかもしれない。三人も子供がいるのに、うち一人にだけ全財産を与え、ほかの子供には何もやらないなどと決めてしまえば、トラブルになるのは当然である。家族の実情にあわせた、柔軟な遺言を作成すれば、火種にならないのではないだろうか。<br /><br /><ul><li>遺言執行者</li></ul><br />　最後に、遺言執行者についてであるが、遺言の内容が相続分の指定や遺産分割の禁止に限られれば問題はないのだが、財産移転を伴う場合等には遺言内容を実現してくれる機関が必要となる。たとえば、相続人以外の者に対して遺産を取得させる遺贈の場合は、そのままでは相続人が協力しなければ、画に描いた餅にすぎない。見方を変えれば、自分はもらえないのに他人に財産を移転することに汗をかくことを相続人に求めるのは酷かもしれない。法制度としては、相続人の代理人の立場で、遺言書の内容を具体化する機関として遺言執行者が用意されている。遺言書の中で指定されていなければ、家庭裁判所が選任してくれる。実際に遺言執行事務をやってみたが、金融機関は概ね好意的で、財産の名義書換等は順調に行えた。費用も裁判所が決めてくれるので頭を悩ます必要もなかったのである。<br /><br />　自筆証書でも公正証書でも、遺言をもっと活用すべきだろう。<br /><br /> ]]></description>
            <link>http://www.ogawa-shihoushoshi.com/column/post-23.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">020columnコラム</category>
            
            
            <pubDate>Tue, 15 Feb 2011 10:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>2011年、明けましておめでとうございます。</title>
            <description><![CDATA[<font color="#000000">2011年の扉が開きましたが、<br />いぜんとして我が国を取り巻く社会・経済環境には厳しいものがあります。<br /><br />新年が皆様にとって輝かしいものでありますよう、<br />心よりご祈念申し上げる次第でございます。<br /><br />どうか、本年も宜しくお願い致します。<br /></font><p class="MsoNormal" style="margin: 0mm 0mm 0pt;"><span style="font-size: 10pt; font-family: 'ＭＳ ゴシック';"></span>&nbsp;</p>
<span style="font-size: 10pt; font-family: 'ＭＳ ゴシック';"><font color="#000000">司法書士　小川貴彦</font></span> ]]></description>
            <link>http://www.ogawa-shihoushoshi.com/topics/2011.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category"><![CDATA[010topicsお知らせ&amp;新着情報]]></category>
            
            
            <pubDate>Wed, 05 Jan 2011 12:27:19 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>篤志面接委員</title>
            <description><![CDATA[<ul><li>各種相談会</li></ul><blockquote><br />　近年、「○○相談」「○○110番」等々、各種資格団体、一般市民によるボランティア活動は枚挙に暇がない。<br />　司法書士も、以前は登記相談と銘打って実施していたが、平成15年から制度化された認定司法書士も、一定の範囲内で法律相談ができるようになった。その後、法テラス等においても弁護士と連携して法律相談を実施している。<br />　先日も、「いのちの電話相談」の電話相談員募集のための集会があり参加してみた。たくさんの人々が集まっており、世相を反映しているなと思わされた。可能なら相談員になってお役に立てればと思っているが、現実はなかなか難しい。<br /></blockquote><br /><ul><li>篤志面接委員就任の要請</li></ul><blockquote><br />　司法書士もさまざまなボランティア舌動をしていると思うが、昨年「篤志面接委員」になってくれないかとの要請があった。ただ、私の知識不足のため、「篤志面接委員」という言葉を全く知らなかった。それは何をするのかと尋ねたところ、昭和28年から篤志面接委員制度が設けられ、法務省から委嘱を受けた篤志面接委員が全国の矯正施設（刑務所や少年院）において、被収容者各人のもつ精神的な悩みや将来の生活設計をめぐる諸問題について、適切な助言・指導を行うことにより、更生復帰させ、犯罪・非行のない明るい社会の実現のため支援・協力に奉仕することをいうらしい。篤志家とは、志（こころざし）の篤（あつ）い人のことである。<br /></blockquote><br /><ul><li>活動内容</li></ul><blockquote><br />　篤志面接委員の活動は、個別の面接などを主体に行う個人指導と、教養や趣味など広い分野にわたり集団で行うグループ指導とに大別されている。<br />　矯正施設における収容者の抱える問題は、現代社会の状況を反映して複雑多様であるため、公務員である矯正施設職員の力だけでは十分対応しにくい。そこで、専門知識や豊富な経験を有する民間の学識経験者や宗教家など、幅広い分野の方々が篤志面接委員として活動している。<br />　最近、102歳にして今なお現役の黒田久子さんという全国最高齢の篤志面接委員を紹介した記事が目に止まった。彼女が、これまで四七年間重ねてきた面接は約3000回にも上る。80歳以上も年齢の離れた若者に、祖母のような気持で向き合ってきたそうである。まだ女性の地位が確立していない時代から率先して数々の奉仕職をこなしてこられた方で、その生涯にふさわしいライフワークであるとのことだった。<br />　司法書士がこの篤志面接委員に就任し、収容者の更生復帰に貢献できることは、私の周囲では聞いたことがなかった。全国的には、司法書士が篤志面接委員として活躍していると思うが、こうして身近に要請されること自体が、司法書士の地位の向上につながり、また、責任の重大さをも感ずる。<br /></blockquote><br /><ul><li>司法書士としての社会貢献</li></ul><blockquote><br />　私は、月に1～3回くらい刑務所に行き、1日5人前後、1人10分前後の時間で法律相談を受けている。相談者にとって十分満足のいく回答ができたかどうか自信はないが、相談内容や回答を記録に残す。しかし、想像以上に収容者が明るいのには驚いた。中には、相談が終わると涙を流して感謝する人がおり、一般の法律相談と少々違うと思うこともある。<br />　現在、私と弁護士が交代で法律相談を行っているが、私が担当している相談内容は民事事件であり、金銭問題が圧倒的に多い。弁護士は、民事事件はもちろん、刑事事件関係も担当しているようである。<br />　以上のような、篤志面接委員を拝命してから、矯正施設にうかがう機会を得、ある意味人生の縮図を垣間見ているわけだが、司法書士として、日常の業務により十分社会貢献していると自負していることに加え、真のボランティア活動を通して社会貢献ができる日々に感謝している。</blockquote> ]]></description>
            <link>http://www.ogawa-shihoushoshi.com/column/post-21.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">020columnコラム</category>
            
            
            <pubDate>Mon, 18 Oct 2010 15:39:36 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>相続放棄の撤回</title>
            <description><![CDATA[<ul><li>息子たちの相続放棄</li></ul><br /><blockquote>　この事件は、「夫が死亡し、妻である私が土地建物を相続したので不動産の名義を変えたい」という電話から始まった。相続人は、妻と息子が二人。息子たちは二人とも独立しており、夫婦で住んでいた自宅が主な相続財産である。長男は、財産はいらないし、父親は商売をしていたから隠れた負債があるかもわからないと、相続放棄をした。その話を聞き、次男も、何もいらないし、母親が相続したらよい、と放棄の手続をした、ということである。<br /></blockquote><br /><ul><li>次順位相続人</li></ul><br /><blockquote>　「待ってください。相続放棄の手続を済ませている、ということですが、ご主人には、ご兄弟はいないのですか」と尋ねると、「夫は養子に入ったのですが、実家には兄弟が九人います」と言う。<br /></blockquote><br /><blockquote>　法定相続人はどう定められているか。民法では、<br /></blockquote><blockquote><b>１．配偶者は常に相続人</b><br /></blockquote><blockquote>となり、配偶者以外では<br /></blockquote><blockquote><b>２．子が第一順位の相続人</b><br /></blockquote><blockquote>であり、子やその代襲相続人がいない場合<br /></blockquote><blockquote><b>３．直系尊属人（親や祖父母）</b><br /></blockquote><blockquote><b>４．兄弟姉妹</b><br /></blockquote><blockquote>の順で相続人となる。子が相続放棄をした場合、最初から相続人ではなかったことになるので、前記の順で相続人となる。<br /></blockquote><br /><blockquote>　「お二人のお子さんが相続を放棄したら、相続人は、あなたとご実家のご兄弟の皆さんということになります。ご兄弟の方でお亡くなりになられた方がいれば、そのお子さんと遺産分割をするか、相続放棄をしてもらう必要があります」と言ったが、依頼人には理解してもらえない。息子だちと話してほしい、と言うので、息子さんだちと話をすることになった。<br /></blockquote><br /><ul><li>相続放棄の撤回はできるか？</li></ul><br /><blockquote>　二人の息子さんは、母親に相続させようと考えて相続放棄をしたのであり、次順位の相続人が現れるとは全く思っていなかった。父親の兄弟は数が多いこともあり、共同相続人は30人を超えることになる。そのようなことになると知っていたら、相続放棄はしなかった、相続放棄を取り消したい。と言う。<br /></blockquote><br /><blockquote>　しかし、民法九一九条で「承認及び放棄は、･･････撤回することはできない」と定められている。相続放棄の取消を簡単に認めると、債権者や他の相続人、次順位相続人に迷惑や損害を与えてしまうからだ。例外として取消が認められるのは、詐欺、強迫によるものや、保佐人の同意がないのに被保佐人が相続放棄をした場合などであり、今回の事件ではあてはまらない。<br /></blockquote><br /><ul><li>無効といえるか？</li></ul><br /><blockquote>　取り消せないとしたら、無効だとは言えないだろうか。母親に相続させるための相続放棄であるのだから相続放棄は錯誤無効だ、といいたいところであるが、そう簡単ではない。<br /></blockquote><br /><blockquote>　一般の人には不条理であるかもしれないが、法律の不知は無効にはならない。しかし、無効が認められる場合もないわけではない。<br /></blockquote><br /><ul><li>遺産分割の選択</li></ul><br /><blockquote>　相続放棄は無効だからと、母・息子たちで遺産分割をして、登記を申請した場合、法務局では相続放棄が受理されていることはわからないから、普通に登記はできるだろう。しかし、相続放棄の手続が終わっていることは間違いないので、ずっと不安定な状態を続けることになってしまう。<br /></blockquote><br /><blockquote>　結局この事件の場合、死亡した父親の実家とは良好な関係であったので、30人以上の相続人間で遺産分割協議を行い、母親が相続する、ということになった。しかし、いつもそううまくいくとは限らない。<br /></blockquote><br /><ul><li>専門家の関与があれば</li></ul><br /><blockquote>　相続放棄の申述書には、放棄の理由にチェックを入れる欄がある。最も多いのは、「債務超過のため」であろう。今回の場合、「遺産を分散させたくない」にチェックを入れて提出している。受付で書記官から次順位相続人の説明があれば、そこで止まったはずだ。受付においても、また事前の相談においても、どこかで専門家の関与があれば、と強く思った事件であった。<br /></blockquote><br /> <div style="z-index: -1; position:absolute; top:0px; left: 0px; width: 100%; height: 1266px;"></div>]]></description>
            <link>http://www.ogawa-shihoushoshi.com/column/post-20.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">020columnコラム</category>
            
            
            <pubDate>Wed, 15 Sep 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>保存書類不足で既存の法人変更手続ができない！</title>
            <description><![CDATA[<ul><li>一般社団法人および一般財団法人</li></ul><blockquote>　平成20年の12月1日から、「一般社団法人および一般財団法人」の制度が開始された。<br /></blockquote><br /><blockquote>　営利・非営利の基準による分類ではなく、事業による利益の剰余金という財産の分配、および法人を解散して終了する時点での残余財産の分配のどちらについても、その法人の構成員（社員）が「受けることができる」という定めを、その法人の根本規則である定款に記載（記録）しても、その定めの効力はないものとされる法人と（「一般社団法人または一般財団法人」）と、逆に、「剰余金や残余財産の分配の両方をすることができない」という定めを法人の定款に記載（記録）しても、その定めの効力はないものとされる法人（会社）という基準で、大きく二つに整理されることになり、いずれも行政庁の認可等を要せず設立が可能になった。<br /></blockquote><br /><blockquote>　既存の「社団法人」や「財団法人」について、平成20年12月1日から5年間は、特別な手続をとらなくても、これまでどおりの制度の適用が受けられるが、5年の間に新しい制度の「公益社団法人」や「公益財団法人」に移行するか、「一般社団法人」または「一般財団法人」に移行しないと、解散したものとみなされてしまう。<br /></blockquote><br /><ul><li>長期にわたる変更事項の放置</li></ul><br /><blockquote>　ところで、法人に関する登記で思い出した事業がある。<br /></blockquote><br /><blockquote>　休眠状態でなくても、法人として活動し財産も蓄積しているのに、長期間、役員の変更その他の登記簿に登記された事項の変更登記を行っていない法人もあるが、以前、ある事情により30年近くの間変更登記がなされなかった法人の登記の委託を受けた。<br /></blockquote><br /><blockquote>　確認資料として、30年ほど前に登記申請を行った際に、登記所から付された付箋がいくつも付いた申請書類と添付書類を預かった。<br /></blockquote><br /><blockquote>　さらに、その後の30年間の議事録その他法人運営上の保存資料について、基本的に2年ごとの理事の任期満了改選による変更事項と、それを証明するための議事録、委嘱状、承認承諾書、退任・死亡証明書等を照令した。<br /></blockquote><br /><blockquote>　また、理事一人ひとりについて、誰が誰の後任者となるかの確認、定款規定での任期とそれぞれの添付書類の照合、その間の理事の住所氏名等に変更があった場合にその照合が付かないものについての追跡調査、定款変更の認可を受けたものについての認可書の確認、追加証明の取寄せなど、さまざまな作業に追われた。<br /></blockquote><br /><blockquote>　これらの作業については、保存資料が多少誤っていても、一つひとつ丁寧に負うことにより基本的に確定できる。<br /></blockquote><br /><ul><li>直接証明する文書がない</li></ul><br />　問題は、法人の内規で保存期間が定めてあるために、すでに廃棄済となっていた書類が少なくなく、また、定款の解釈として必要と思われるのに、慣習的に保存してこなかったものがあるという点である。<br /><br /><blockquote>　ただ、法規では、「......を証明する書面」等の規定をしているため、このように直接証明する文書が保存されていない場合、関係者の証言等を上申者として提出することにより、直接証明する文書に代えることができる場合がある。<br /></blockquote><br /><blockquote>　この点について、詳細は割愛するが、裁判所により何らかの手続上の確定を行ってもらって登記をせざるを得ないことも念頭におきつつ、可能な限り上申書等の文書を揃え、何回か法務局とやりとりを行い、法務局に出直すなど時間も労力もかけたお陰か、裁判所の手続を利用せずに登記を完了することができた。<br /></blockquote><br /><blockquote>　最終的に、変更事項である理事の総人数を計算してみると、250名前後、ＯＣＲ用紙で37枚の登記用紙となった。<br /></blockquote><br /> ]]></description>
            <link>http://www.ogawa-shihoushoshi.com/column/post-19.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">020columnコラム</category>
            
            
            <pubDate>Mon, 16 Aug 2010 09:28:00 +0900</pubDate>
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        <item>
            <title>離婚と公正証書</title>
            <description><![CDATA[<ul><li>離婚相談</li></ul><br /><blockquote>　五月のゴールデンウィーク明けの昼下がり、一人の女性が私の事務所を訪れた。以前女性の亡父の相続登記を行ったことがあった。今回は彼女の離婚についてだという。<br /></blockquote><br /><blockquote>　彼女のご主人は、俗にいう「いい人」ではあったが、性格的に弱いところがあり、小さな借金を二度ほどしてしまい、そのたびに彼女の両親が肩代わりしたのだという。そして今は、ほかの女性と暮らし出したそうである。彼女は、子供が大学を卒業するまでは我慢しようと思っていたが、幸い子供が、離婚を勧めてくれたそうである。<br /></blockquote><br /><ul><li>不動産の名義を書き換えたい</li></ul><br /><blockquote>　夫婦共有の一戸建てがあるが、夫は自分の持分を妻名義にすることに同意しているという。そこで、まだ住宅ローンの返済が残っているのか聞いてみた。すると、あと三〇〇万円ほど残っているとのことである。私は住宅ローンの契約書に、不動産所有権の名義書換が借入債務の期限の利益喪失事由として記載されているかを確認し、記載されている場合には銀行に承諾を求めるようアドバイスをした。期限の利益喪失事由が記載されているにもかかわらず、銀行の承諾を得ずに名義書換を行うと、直ちに残債務の全額返済請求を受けたり、抵当権を実行されたりするからだ。<br /></blockquote><br /><blockquote>　銀行に承諾を求めたところ、依頼人には父からの遺産であるアパートの家賃収入が運よくあったので、承諾してくれた。<br /></blockquote><br /><blockquote>　また、財産分与として居住用不動産を譲渡する場合の特別控除を受けるためには、持主と特別の関係にない人に譲渡する必要があるため、離婚後に財産分与の手続を行ったほうがよいことも伝えた。<br /></blockquote><br /><ul><li>慰謝料よりも養育費が大切</li></ul><br /><blockquote>　依頼人は、慰謝料はいらないが父親らしく養育費は支払ってほしいと希望しており、これを書面にしてほしいとのことだった。そこで、公正証書にすることを勧め、以下のような項目を記載することを提案した。<br /></blockquote><blockquote>１．離婚の合意<br />２．親権者を定める旨<br />３．○○年○○月○○日～○○年○○月○○日までの、子○○○の大学卒業まで月五万円を○○銀行○○支店（口座番号）に振り込んで支払う旨<br />４．3の金銭債務の履行を遅滞したときは、直ちに強制執行に服する旨<br /></blockquote><blockquote>である。<br /></blockquote><br /><blockquote>　依頼人は、公正証書で約束事を決めたうえに、支払わないときには強制執行までできることに喜び、強制執行の一文だけでも気の弱い夫は支払わなければならないプレッシャーを感じるだろうと言った。<br /></blockquote><br /><ul><li>年金も少しは分けてほしい</li></ul><br /><blockquote>　さらに、私は離婚時年金分割制度を思い出した。<br /></blockquote><br /><blockquote>　この制度を利用するためには、手続として、<br /></blockquote><blockquote>１．社会保険庁に「年金分割のための情報提供」を請求<br />２．同長官からの「年金分割のための情報通知書」の交付<br />３．「年金分割の割合」について夫婦間での合意<br />４．分割合意の書面化（公正証書または公証人の認証を受けた私署証書で）<br />５．社会保険庁長官に対する年金分割の請求<br />６．同長官からの「標準報酬改定通知書」の交付</blockquote><blockquote>が必要となる。<br /></blockquote><br /><blockquote>　分割合意も公正証書に盛り込もうということになった。<br /></blockquote><br /><ul><li>幸せは自分の手で</li></ul><br /><blockquote>　数力月後、依頼人は夫と公証人役場で公正証書を作成し、二人で市役所に離婚届を提出した。<br /></blockquote><br /><blockquote>　そして、その足で二人して私の事務所に来られ、不動産の離婚に伴う財産分与を登記原因とした所有権移転登記に必要な書類を置いていった。<br /></blockquote><br /><blockquote>　依頼人の、夫が自分以外の女性と付き合っていることを知ったとき、自分ほど不幸な人間はいないと思ったが、幸せになるには自分から幸せになろうとしなければいけないのだと思った、という依頼人の言葉が印象的だった。彼女の笑顔を見て、幸せも笑っている人のところに来るのだとつくづく感じた。<br /></blockquote><br /> ]]></description>
            <link>http://www.ogawa-shihoushoshi.com/column/post-18.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">020columnコラム</category>
            
            
            <pubDate>Fri, 16 Jul 2010 09:24:16 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>不在者財産管理人</title>
            <description><![CDATA[<ul><li>相続人が音信途絶である場合に　利用</li></ul><br /><blockquote>　不動産の相続や売却等で、行方不明のＡが含まれていて処分が滞ってしまう場合、不在者財産管理人制度を利用することができる。<br /></blockquote><blockquote>　私の事務所に10年ほど前に相続登記の依頼にこられた60歳代の女性には子がなく、被相続人である失の兄弟が相続放棄するので、夫名義の家屋敷は自分か単独で相続したいとの話であった。配偶者は常に相続人であるが、子がなく両親も他界しているこの場合は、兄弟姉妹が共同相続人となる。<br /></blockquote><blockquote>　老婦人に夫の兄弟の様子をうかがうと、全部で九人だが、末の妹が米国人と結婚して平成二年頃から音信途絶であるらしい。「あの子はいつも勝手なことをして、手紙一つ寄越さない。他の兄弟は相続に口を挟まないので、妹はいないものと無視して手続を進めてください」と依頼者は苛立っていた。<br /></blockquote><blockquote>　義妹の推定相続分は36分の1だが、一人でも協議に加わらなければ希望どおりの単独所有にはならない。音信途絶だけでは死亡とはいえず、依頼どおりに妹を無視することはできない。この場合、家庭裁判所の不在者財産管理制度を利用することとした。従来の住所またぱ居所を去った者は不在者と呼ばれる。不在者の推定相続分を管理すべき財産として、家庭裁判所に財産管理人を選任してもらい、遺産分割協議（権限外行為）の許可がとれれば障害がなくなるだろう、というわけである。<br /></blockquote><blockquote>　依頼者に法律の仕組を理解してもらい、不在者財産管理人の選任申立につき了解してもらうのは大変だった。管理人には、「動ける」ことが買われて、私がなることとなった。気がつけば、被相続人の両祖父母まで戸籍をさかのぼり、親族に事情を書いた書面を送り、保管している手紙などを借り受けるなどの準備いっさいを受け持つことになっていた。<br /></blockquote><blockquote>　申立後の手続は順調に進んでいった。私を不在者財産管理人とする審判に次ぎ、権限外行為の許可も出て、遺産分割協議を行った。被相続人の不動産は依頼者が単独取得し、依頼者は固有の資産より不在者のために推定相続分相当額を拠出して管理人が預貯金として保管するという内容である。<br /></blockquote><br /><br /><ul><li>失踪宣告の申立も行う</li></ul><br />　しかし、これで一件落着ではない。分割でできた預貯金の行方を依頼者が心配しているので、音信<br />途絶となってから七年が経過したこともあり、失踪宣告の中立をした。このままでは預貯金は行き所<br />がなくなるからである。失踪宣告が認められれば、不在者が死亡したものとみなされ預貯金が相続さ<br />れる。失踪宣告の要件は、不在者の生死が七年間以上わからないことであり、管理人である私が申立人である。海外移住者の場合、管轄は東京家庭裁判所になる。申立後に調査官との面接があったが、不在者の生死、居所を確かめようとする姿勢が強かった。すでに出入国記録の照会を終えているようであり、事情聴取も丁寧に行われた。また、外務省で海外移住者の所在照会を行ってほしいとも要請された。海外に在留する日本国籍を有する者で、在留都市等の名が特定できる場合に、当該都市等を管轄する在外公館に調査をしてもらう制度だそうだ。その調査結果を失踪宣告の判断にも利用しようというわけである。<br />　同照会の中込人は三親等内の親族にお願いし、一年後に失踪宣告の決定書が送付されてきて、審判確定後は戸籍法上の「失踪宣告の裁判確定」の旨の届出を行った。財産は地元の家庭裁判所の指示に従い、適切な処理をして終結。最初の相談から三年が経過していた。<br />　これらの手続をするうえで注意したいのは、関係者の心情への配慮である。冒頭の老婦人は最後まで預貯金を気にしていた。外務省の所在照会で申込人になっていただいた方は、不在者と面識のない人だった。関係が近く、思い出がたくさんある人はその分、戸籍上とはいえ、死亡と見なす手続に対しては協力し難いようである。<br /><br /> ]]></description>
            <link>http://www.ogawa-shihoushoshi.com/column/post-13.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">020columnコラム</category>
            
            
            <pubDate>Tue, 15 Jun 2010 09:28:00 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>本人の確認、意思の確認</title>
            <description><![CDATA[<ul><li>司法書士の立会業務</li></ul><br /><blockquote>　通常、不動産売買の取引は、売主からの登記に必要な書類と買主が支払う売買代金を交換する形で行われる。私たち司法書士は、その決済の場に立ち会い、登記手続に必要な書類等の確認をする。最近はこだわらない人も増えたが、やはり、大安吉日が多く、複数の関係者が一同に会することが多いため、司法書士事務所、仲介不動産業者事務所、金融機関等で行われる。司法書士は売主・買主両当事者に登記手続の説明をし、本人の確認、意思の確認を行う。そして署名押印や必要な書類を受け取る。すべての書類が整っていることを確認し、その旨を当事者・仲介業者・融資する金融機関に告げる。この確認は絶対にミスが許されない。「すべての書類は整っています。必要な確認も終わりました」。司法書士のその言葉を待って、買主は売主に売買代金を支払うことになる。司法書士の緊張の一瞬である。<br /></blockquote><br /><blockquote>　先日、印鑑証明書の偽造を見破り、不正な取引を未然に防いだ司法書士の話を聞いた。その司法書士は、印鑑証明書が変だと思ったのではなく、売主の挙動が不審だったため印鑑証明書の番号から発行した役場に真偽を確認したそうである。このような事件は万に一つかもしれない。が、その万に一つの不正取引を防ぐために、司法書士は、立会においていろいろな確認をする。ただ買主のためだけではない。その後その登記を信頼して取引をする人々のため、でもある。<br /></blockquote><br /><blockquote>　数十年前なら登記に必要な書類の確認だけをするという司法書士もいただろう。しかし、現在の司法書士は、「人」「物」「意思」の確認をしたうえで書類の確認をする。登記の依頼人がその人本人であるかの確認、その人の意思の確認、そして登記原因の確認である。だから確認する書類も単に登記中請に必要なものだけではなく、登記の真実性を確保するという司法書士の職責を果たすため、また権利関係等の把握に努めると定められた司法書士倫理から求めるものもある。<br /></blockquote><br /><ul><li>本人確認</li></ul><br /><blockquote>　本人確認は、面識のない当事者の場合、運転免許証等の写真付の身分証明書で行う。大会社等の取引で会社を代表する者の本人確認ができない場合、業務権限を与えられた者と面談し、その者の本人確認、その者の業務権限を確認する。その必要性を説明し、和やかな雰囲気づくりを心がけるが、時には、「疑っているのか」と怒られることもある。それは仕方がない。何でも信用していたら職責は果たせない。<br /></blockquote><br /><ul><li>本人の意思、登記原因の確認</li></ul><br /><blockquote>　さらに、本人の意思、登記原因の確認である。犯罪行為のような不正な取引でなくても当事者が誤解している場合もある。この確認でも、余計なお世話だ、と不愉快に思われることもあるのだが、司法書士には、権利関係を把握する義務、問題のある取引の場合説明義務がある。どの程度まで、というのが難しいところなのだが、個々の取引の内容、当事者の立場から判断する。<br /></blockquote><br /><ul><li>登記原因証明情報の作成</li></ul><br /><blockquote>　そして登記原因証明情報の作成だ。平成16年の不動産登記法改正で、登記原因を証明する情報が登記手続に必要となった。売買では多くの場合、これを司法書士が作成する。当事者、売買物件、売買の事実、許可や第三者の承諾が必要な場合はそれらの経緯を書面にする。そして、司法書士が売買代金の授受を確認したこと、売買契約書の写し等の保管している書類、立会の場所、同席者等を記入し、司法書士も押印する。すべて後日の紛争防止のためである。<br /></blockquote><br /><blockquote>　登記事件の受託において、本人確認、本人の意思の確認、登記原因の確認は、司法書士にとって最も重要な職務である。運転免許証や売買契約書など、登記に不要なものまで確認するのか、と思われることもあるだろうが、ご理解とご協力をお願いしたい。<br /></blockquote><br /> ]]></description>
            <link>http://www.ogawa-shihoushoshi.com/column/post-17.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">020columnコラム</category>
            
            
            <pubDate>Fri, 14 May 2010 09:53:00 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>「贈与する」との遺言書</title>
            <description><![CDATA[<ul><li>はじめに</li></ul><br /><blockquote>　先日、遺言による登記の依頼を受けた。自筆証書遺言（検認手続済）であった。遺言書によれば、亡父から、長男（依頼者）と次男に対し、それぞれ、特定の土地、建物、預金、有価証券、動産を別々に「贈与する」という内容であった。土地は、30筆ほどあり、うち数筆は、農地しかも市街化調整区域内であった。遺言執行者ぱ、定められていない。法定相続人は、妻、長男および次男であるが、次男が亡父に先立ち死亡しているため、その子三名が代襲相続人となっている。<br /></blockquote><br /><ul><li>「贈与する」をどう考えるか</li></ul><br /><blockquote>　文言上は、死因贈与が思い浮かぶ。死因贈与は、始期付贈与の一種であり、人の死はいつか必ず訪れることであるため、条件付ではなく始期付と考えられている。しかし、贈与契約は当事者の合意により成立する法律行為であり、本件の場合、亡父の生前に始期付契<br />約が成立しているとは考えにくい。そこで、この場合、遺言者が遺言により財産の全部または一部を他に譲渡する遺贈と解すべきである。登記実務の先例でも「共同相続人の各々に、相続財産の一部をそれぞれ贈与する旨の記載のある遺言書に基づく所有権移転登記の登記原因は遺贈とする」としている。<br /></blockquote><br /><ul><li>農地の遺贈</li></ul><br /><blockquote>　本件では、包括遺贈ではなく特定の財産を譲渡する特定遺贈であるため、市街化調整区域内の農地については、登記手続前に、農地法所定の三条許可（市街化区域内は届出）を受ける必要がある。<br /></blockquote><br /><blockquote>　市街化調整区域内の農地は、１．市街化を予定していない、２．原則として建物の建設ができない、３．農地として継続使用することを予定している土地であり、所有権移転、賃借権設定等の際には、農業委員会等の所定の許可が効力発生要件となっている。<br /></blockquote><br /><blockquote>　なお、相続および包括遺贈の場合は、被相続人の権利義務いっさいを包括承継するため、売買、贈与等の特定承継の場合とは異なり、農地法所定の許可は不要である。<br /></blockquote><br />●登記申請手続<br /><br /><blockquote>　ところで、遺贈と相続の登記申請手続には、次の違いがある。<br /></blockquote><blockquote>　遺贈では、遺言者相続人（または遺言執行者）と受遺者との共同申請となり、遺言者側の印鑑証明書、登記済証等の添付が必要となる。相続においては、具体的相続人の単独申請により、相続証明書の添付が必要となる。<br /></blockquote><br /><blockquote>　登録免許税率は、不動産評価額に対し、遺贈が1000分の20、相続が1000分の4であるため双方の間には大きな差がある。<br /></blockquote><br />●遺贈と相続税<br /><br /><blockquote>　また、相続税法上は、相続、遺贈、死因贈与、相続時精算課税に係る贈与が、同法の適用対象となるため、遺贈の場合にも相続税を納付する必要がある。<br /></blockquote><br /><blockquote>　なお、財産を取得した人が、被相続人の一親等の血族（代襲相続人を含む）および配偶者以外の人である場合は、相続税額が20％加算となる。<br /></blockquote><br />●現実的な処理方法の選択<br />　<br /><blockquote>　本件においては、遺贈による登記手続を選択した場合、前記のとおり、事務処理上の負担および経費の負担がそれなりに必要となる。この方法に対し、相続による登記手続が可能であれば、事務量および手続費用が、軽減する。このような負担を相続人に課すことは、亡父の本意ではなかろう。<br /></blockquote><br /><blockquote>　そこで、依頼者に対し、「法定相続人全員による遺産分割協議をすることが可能か」と尋ねたところ、親戚付き合いを普通にしており、事情を話せば遺言書どおりの内容で遺産分割協議をすることはできるとのことであった。<br /></blockquote><br /><blockquote>　なお、遺言執行者がある場合には、相続人が、相続財産にてきした処分行為が、無効となることがあるため注意が必要である。<br /></blockquote><br /><blockquote>　以上の事情により、本件は、遺産分割協議書を作成し、相続による所有権移転登記手続として処理された。<br /></blockquote><br /> ]]></description>
            <link>http://www.ogawa-shihoushoshi.com/column/post-16.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">020columnコラム</category>
            
            
            <pubDate>Thu, 15 Apr 2010 09:45:00 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>本人確認・意思確認の役割</title>
            <description><![CDATA[<ul><li>十分な聴き取り調査を依頼</li></ul><blockquote>　先般、不動産業者から、お客さんが土地（宅地）を購入するので、登記手続をお願いしたいと相談を受けた。売主は三〇年前に土地のあるＨ市から転居して、現在娘さんのいる愛知県名古屋市にお住まいとのことであった。<br /></blockquote><blockquote>　私は、その不動産業者に、「売主本人に会いましたか」と尋ねたところ、「いえ、娘さんには会いましたが、売主本人にはまだ会っていません」と言う。続いて年齢を尋ねると「もう八〇歳は過ぎているそうです」とのことだった。<br /></blockquote><blockquote>　私は、不動産業者に、売主本人の状況をもっと聴き取り調査してほしいとお願いした。不動産業者は「不動産売買契約書は作成しているし、娘さんも、その宅地を売ってもいいと言っている。不動産売買契約書を名古屋へ送り、署名捺印してもらい、一通返却してもらえば契約は済むと言っておられる」と言う。私は「売主本人にお会いして売買の意思確認をしないと、後で問題になったとき困りますよ。本人と直接面談して売却の意思確認をしてください」と伝えた。私はさらに「私も本人確認および登記申請意思確認をしたいのでいっしょに行きましょうか」と打診したが、都合があわずいっしょに行くことはできなかった。<br /></blockquote><blockquote>　一週間後、その不動産業者が来所し、「先生の言われるとおり、名古屋に行って本人に会ってきました。売主本人は、現在介護施設に入所中でした」とのことであった。私は「宅地建物取引主任者という資格者も、不動産の売却の仲介にあたっては、本人確認・意思確認をするのが当然であり、それを省略して売買の仲介を行った場合は問題になると思われます。ちゃんとお会いして本人確認・売却意思確認をされたので、私も安心して登記申請手続ができます。しかし、私も司法書士ですから、売主・買主双方の代理人として、売買による所有権移転登記申請手続のためにも直接売主本人にお会いして、本人確認・登記申請意思確認をしなくてはなりません」と話した。<br /><br /><br /></blockquote><ul><li>本人確認のため現地へ</li></ul><br /><blockquote>　私は、すぐに売主の娘さんに連絡をとり、売主本人が入所している名古屋市の介護施設へ行った。さっそく売主本人に会うため、面会室へ案内されて待っていると、本人が車椅子で来られた。娘さんが、「お婆さんが昔住んでいたＨ市から司法書士さんが来られましたよ」と言うと、大変懐かしがられていた。売主本人の緊張をほぐすため、Ｈ市のことをお話しすると、かつて住んでいた場所の近くにあった学校は今どうなっているのかと尋ねられ、「今も何ら変わりませんよ」とお答えすると安心されたようであった。<br /></blockquote><blockquote>　そして登記原因証明情報と登記手続用委任状を持参していたので、署名捺印をもらう前に、売主本人の介護保険被保険者証等を見せてもらい、氏名、年齢（生年月日）、干支等を尋ねたところはっきり返事をもらえたので、本件不動産の売買による所有権移転登記申請についての意思確認を行ったところ、間違いのない心証を得た。<br /></blockquote><blockquote>　そこで、持参した委任状に署名をお願いしたが、売主本人は、手が震えて上手に字が書けないから、娘さんに書くようにと言ったが、私は「おばあちゃん、展示会に出品するのではないから、書いてください」としつこく頼み、弱々しい署名ではあったが自分の名前を書いていただいた。実印は娘さんがご本人の面前で捺印した。権利証をあらかじめ用意してもらっていたのでそれを預かり、登記申請については、買主からの入金を確認したら法務局に持ち込むことにして、すべての案件を終了して施設をあとにした。それから三日後、入金の確認ができたと連絡が入ったので、法務局に登記申請をし、二日後無事に登記完了した。<br /></blockquote><blockquote>　このように、登記の真実性確保につき、司法書士の本人確認・意思確認の役割が増加して責任が重くなったが、時代の要請でもあり、依頼者に迷惑をかけないためにも慎重に進めなくてはならない。<br /></blockquote><br /> ]]></description>
            <link>http://www.ogawa-shihoushoshi.com/column/post-12.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">020columnコラム</category>
            
            
            <pubDate>Tue, 23 Mar 2010 14:06:18 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>会社のさまざまな相談に対応する</title>
            <description><![CDATA[<ul><li>会社法施行による従来からの変更点</li></ul><blockquote><blockquote><br /></blockquote></blockquote><blockquote>　昨年五月一日に会社法が施行されてから、これに関する相談が増えている。<br /></blockquote><blockquote>　中でも、会社の実情にあわせ、定款をどのようにすればよいのかの相談を受けることが多くなった。<br /></blockquote><blockquote>　設立の相談では、「資本金をいくら用意すればよいか」といった相談が多いが、「金額はあなたが決めることですよ」といった対応では依頼者の足が遠のいてしまう。そこで、私は「資本金は可能であれば300万円以上は準備したほうがよい」とアドバイスしている。登記手続に関する費用だけでも30万円以上は必要で、300万円程度の純資産がないと、剰余金の分配もできないし、対外的な信用というものもあるからである。<br /></blockquote><blockquote>　また、取締役の任期の相談も多い。公開会社でない会社の取締役の任期は、最大10年まで伸長することができる。だが、第三者の出資者や長年会社に貢献した社員を役員にしている会社では、任期中にその者が会社にとって不都合になり解任すると、残任期分の報酬を損害賠償として支払わなければならなくなるおそれがある。このようなことから、任期は原則として二年なので、その原則に従うか、長くても監査役の任期が原則として四年なので、それに準じるのがよいのではないかと助言している。<br /></blockquote><blockquote>　会社法においては、取締役会を設置するかどうかは、定款により定めることができることとされた。そのため、通常、取締役会で決議するような事項についても、取締役会を設置しない会社は株主総会で決議する必要がある。株主が少数で、安定している会社であれば容易に臨時株主総会を開催できるが、数十名の株主がいる会社が開催するには、面倒な手続が必要になるため、取締役会は設置しておいたほうがよい。<br /></blockquote><blockquote>　私は、依頼者が会社をどのように運営していきたいかをじっくり聴き取り、相談に応じている。定款作成を依頼された場合、会社法により変更になった立法趣旨を説明し、そのメリットとデメリットを示すことにしているため、依頼者が納得する定款に仕上げるには非常に時間がかかる。<br /></blockquote><blockquote>　そして登記申請をするにつき、たとえば、１．取締役会廃止、２．取締役の退任、３．株式譲渡制限会社の譲渡承認機関を株主総会へ変更する登記をする場合、登録免許税が7万円必要になることを説明する。依頼者の中には「それだけ経費が必要なら考え直す」と中断するケースもある。<br /></blockquote><br /><br /><ul><li>依頼してくる会社のパターンにあわせた業務</li></ul><blockquote><blockquote><br /></blockquote></blockquote><blockquote>　商業登記の申請を依頼してくる会社は、大きく分けて、１．自社で議事録などを作成するケース、２．税理士事務所から顧問会社の登記申請を依頼されるケース――この場合、税理士事務所が議事録などを作成してくる場合と、要領を指示して議事録などは当事務所で作成する場合がある、３．会社から直接書類作成を依頼されるケースの三パターンがあるが、それぞれ相談の関与度が異なる。１の場合、株主総会招集通知案までチェックを依頼される会社もある。<br /></blockquote><blockquote>　会社法施行規則には、株主総会参考書類に記載しなければならない事項が細かく定められている。たとえば、役員選任議案は候補者の氏名、生年月日、略歴、候補者が当該会社の株式を所有しているか、会社と特別の利害関係があるか等を記載しなければならない。そうした記載が抜けていないかをチェックすることになる。<br /></blockquote><blockquote>　前記２の場合は、要領よく指示があるので手間はかからない。３のケースは依頼者が会社をどのように運営したいかを聴き取り、議事録以外定款まで作成するケースが多く、時間がかかる。<br /></blockquote><blockquote>　このように会社法務といってもさまざまな対応が求められる。司法書士としてやりがいを感じるとともに、依頼者に適切な説明、助言ができるよう日々研讃に努めている。<br /></blockquote><br /> ]]></description>
            <link>http://www.ogawa-shihoushoshi.com/column/post-14.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">020columnコラム</category>
            
            
            <pubDate>Tue, 23 Feb 2010 12:11:00 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>司法書士とともに奮闘する司法書士会</title>
            <description><![CDATA[<ul><li>司法書士会とは</li></ul>　<blockquote>今回は我々司法書士が必ず登録しないと業務が行えない司法書士会活動について紹介しよう。<br /></blockquote><blockquote>　司法書士が司法書士業務を行うためには、日本司法書士会連合会に備える司法書士名簿に、所属する司法書士会を経由して登録を受けなければならない。<br /></blockquote><blockquote>　司法書土会は法務局または地方法務局の管轄区域に一会設立された司法書士法上の法人で、会員の品位を保持し、その業務の改善進歩を図るため、会員の指導および連絡に関する事務を行っている。<br /></blockquote><blockquote>　そして、その会則に定められた事業の一つに「国民に対して司法書士が提供する法的サービスの拡充に関する事項」を掲げている。<br /><br /></blockquote><br /><ul><li>具体的な社会問題への取組み</li></ul><br />　司法書士会は、以下のような取組を具体的に行っている。<br /><blockquote>（１）各地で日曜法律相談所や司法書士会館・役所などでの常設、定期的相談所を開設し、<br /><br /><blockquote>a.　多重債務者、個人再生・破産問題<br /><br /></blockquote></blockquote><blockquote><blockquote>b.　サラサラ血液商法、キャッチセール、住宅リフォーム・寝具・呉服・貴金属などの強引な訪問販売などの悪質商法などの消費者問題<br /><br /></blockquote></blockquote><blockquote><blockquote>c.　虐待された女性や子供、高齢者の人権問題<br /><br /></blockquote></blockquote><blockquote><blockquote>d.　ホームレス自立支援のための相談<br /><br /></blockquote></blockquote><blockquote>などの問題につき相談員を派遣して法的サービスを行っている。<br /></blockquote><blockquote>　また、資力に乏しい人が法的なトラブルに遭った場合に無料法律相談を受けることができ、さらに必要な場合には、法律専門家である弁護士や司法書士を紹介して、裁判費用などの立替を行う日本司法支援センター（法テラス）の組織員としての司法書士を募集・派遣している。<br /><br /></blockquote><blockquote>（２）次世代を担う高校生などに対して、法教育・消費者教育などのテーマで講師を学校に派遣して、法律講座の開催を行うなどの法教育活動の推進<br /><br /></blockquote><blockquote>（3）成年後見センター・リーガルサポートや市町村の地域包括支援センターとの連携による高齢者問題、障がい者自立支援への側面的協力<br /><br /></blockquote><blockquote>（４）セクシュアルーハラスメソトの防止のための「女性とこどものための相談会」の開設など国　民に対する法的サービスの提供や人権擁護活動<br /></blockquote><br /><br /><br /><ul><li>会員に対する指導、連絡</li></ul>　一方対内的には会員の品位保持のためにする指導として、以下の点があげられる。<br /><blockquote>（１）司法書士の資質の均質を図るため、登記、簡裁における裁判実務、成年後見、司法書士倫理などいろいろなテーマの研修会を開催し、年間最低コー単位の研修の受講を義務づけており、また、履修単位未取得会員に対しては会長指導を行い、研修会の受講を促進している。<br /><br /></blockquote><blockquote>（２）公益活動に関する規則を制定し、司法書士が積極的に各種相談会や委員会に参加することや、社会奉仕に参加することを義務化。<br /><br /></blockquote><blockquote>（３）受託事件の処理方法や報酬問題などで苦情を寄せられた会員の綱紀事案については、綱紀委員会を設置し、公正な立場で事案を分析し、適切な処分を行い、悪質な事案については注意勧告や会長指導など適切な処分を行っている。<br /><br /></blockquote>　会員に対する連絡に関しては、不動産登記法、会社法、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律など最近大幅な法改正などが相次いでいるが、それらの法改正に司法書士が対応できるよう情報を提供することが重要かつ欠かせないものになっている。<br /><br /><br /><ul><li>オンラインへの対処</li></ul><br />　登記記録のコンピューター化やオンラインによる登記申請の環境整備が進められ、国からのオビフ<br />イソの積極的な利用の要請もあることから、登記情報のインターネットによる請求やオンライン登記<br />申請の普及促進のための研修、指導のため、司法書士会の役員や職員は大奮闘をしている。<br /><br /> ]]></description>
            <link>http://www.ogawa-shihoushoshi.com/column/post-11.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">020columnコラム</category>
            
            
            <pubDate>Tue, 26 Jan 2010 09:22:36 +0900</pubDate>
        </item>
        
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            <title>被告五二名の民事訴訟と登記手続事件</title>
            <description><![CDATA[<ul><li>事件の発端</li></ul><br /><blockquote>　依頼者の自宅にかなり近い土地で、先々代、先代、現在と使用占有してきていて問題が生じたことがない土地について、その一部が、県道拡張予定地にかかることになり、また、子どもたちの住宅用敷地としても使用したいため、権利関係を明確にする必要が生じた。</blockquote><blockquote>　当初、当然先々代、先代と続いた自宅近くの土地ということであり、自宅については、先々代からの家督相続をしており、先代からの相続登記は受けていたため、この土地は、単純な相続登記漏れかとも考えられた（家督相続は旧民法上の制度で、基本的に、被家督相続人の最年長男子である子が最優先順位で、その被家督相続人の財産を、包括的に相続するものとされた相続制度。他の兄弟姉妹には、基本的にその相続権はなかった）。<br /></blockquote><blockquote>　しかし、資料確認をしてみると、先々代が、その弟に生前中に贈与していて、当代の依頼者であるご本人には、その相続権はないことがわかった。<br /></blockquote><blockquote>しかし一方、ご本人は、その先代からその自宅に居住し、先代とともに同じ仕事に従事し、本件対象土地にも一時居住するなど、先代から当然自分が相続して所有しているものとして、先代が亡くなった後から数えても、二〇年以上も前から占有使用していた。<br /></blockquote><blockquote>　そうすると、事実関係として、現地写真の状況からだけでも、ご本人の占有使用の開始当初は、先代の亡くなった時であり、かなり明確な反対証拠となる何かが出てこない限り、ご本人はその土地を、民法の規定に基づいて、「その占有の当初にさかのぼって」時効取得しているものと解して、差し支えないと判断された。<br /><br /><br /></blockquote><ul><li>権利関係調査と民事訴訟の提起の検討</li></ul><br /><blockquote>　委託を受けて、先々代の、すでに亡くなられていた弟さんの相続人を、住民票や戸籍、除籍を手がかりに調査した結果、外国に移住して居住地や生死も不明な方を含めて、五二名になることが、二年程度を要して公文書上確認できた。<br /></blockquote><blockquote>　この方たち全員から、ご本人の時効取得を認めてもらい、時効取得による所有権移転登記の必要書類をいただくことができれば、民事訴訟手続はとらずに登記をすることが可能である。<br /></blockquote><blockquote>　しかし、ご本人は、当然その大多数の方については、面識はおろか、名前さえ知らない。<br /></blockquote><blockquote>　そうすれば、事実上、民事訴訟手続をとり、時効取得による所有権移転登記請求の中立を、五二名の相手方に対して行い、前述した事実関係とその証拠資料を裁判所で確認してもらい、「勝訴」判決に基づいて、ご本人名義への所有権移転登記申請をすることにせざるを得ない。<br /></blockquote><blockquote>　特別の事情がない限り、裁判所に認められるものと考えられた。<br /><br /><br /></blockquote><ul><li>民事訴訟の提起と経過</li></ul><blockquote><br />　最も問題になった、外国へ移住し、行方不明の相続人については、裁判所からの書類の「送達」について、その外国の領事館に調査の嘱託を裁判所から行ってもらい、都合二年程度経過の後、「公示送達（相手方行方不明の確認ができる場合に、裁判所に公示して一定期間後訴訟書類が送達されたとする制度）」によって送達がされ、その後、ご本人が裁判所の期日に出席し、事実関係について裁判官から数点聞かれた後、判決期日が指定され、事件取組開始から、五年目に、勝訴判決がもらえる予定となった。<br /><br /><br /></blockquote><ul><li>解　決</li></ul><br /><blockquote>　最終的に、判決の送達手続にさらに、確か一年程度かかった後確定し、確定したことの証明（「確定証明書」）を取り寄せ、それを判決に添えて、所有権移転登記を行い、最終的に解決したのだが、依頼を受けてから七年が経過していた。<br /></blockquote><br /> ]]></description>
            <link>http://www.ogawa-shihoushoshi.com/column/post-10.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">020columnコラム</category>
            
            
            <pubDate>Thu, 24 Dec 2009 11:40:24 +0900</pubDate>
        </item>
        
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            <title>相続預金の払戻</title>
            <description><![CDATA[<ul><li>死亡による入出金停止</li></ul><blockquote>　「夫が死亡したので、その妻が葬儀費用を夫の預金から払い出して葬儀をしようと銀行へ行ったところ、断られた」ということはよく聞かれる話である。<br /></blockquote><blockquote>　金融機関としては、顧客の預金を預かっているので、善良なる管理者としての立場から当然のことであり、預金顧客の死亡の事実を知った場合は必ず入出金停止などの手続をとる。なぜかというと、金融機関が預金者の死亡の事実を知りながら当該預金の払戻請求に応じれば、免責約款は働かないためである。<br /></blockquote><blockquote>　司法書士として相続登記の手続を依頼されるのは一般的だが、近年は相続預金の払戻手続のお手伝いをするケースが多くなった。<br /></blockquote><blockquote>　相続預金も結構高額で数千万円という場合もある。<br /></blockquote><br /><ul><li>払戻手続の書類作成等の依頼</li></ul><blockquote>　正月明け早々、筆者の事務所から120キロメートル離れた他県に在住のＳさんという方が来所され、「夫は勿論子供もいない独り身の叔母がＭ市で死亡し、甥である私が親族の協力を得て葬儀を執り行ったところですが、叔母には不動産らしきものは全くないけれど、叔母が住んでいたＭ市の銀行等に預貯金が数千万円ある」ことが判明した。Ｓさんは「叔母の相続人である年長者から、お前さんが、相続人の中で一番若く身軽に動けるので相続人を代表して相続預金の払戻手続してくれ」と頼まれたので、各金融機関に行き、おのおのの金融機関の指示で相続預金の払戻手続のため戸籍を集め、所定の用紙に各相続人の印鑑証明書や署名捺印をもらった。<br /></blockquote><blockquote>　しかし、相続人の一人は、東京都Ｋ市に在住していた後、数十年前にアメリカに行ったまま全く連絡がとれないし、もう一人は現在Ｈ県の精神科病院に入院中で、どうしてよいのかわからず、Ｍ市の銀行の窓口にて相談したところ、銀行でもどうすることもできないので、弁護士か、司法書士のところへ行って相談したほうがよいと言われた。そこで、筆者をよく知っている友人から紹介されたので相談にきた、とのことであった。私は、代理はできないが、裁判所へ提出する書類の作成等についてのお手伝いはできることを伝え、依頼を受けた。<br /></blockquote><br /><ul><li>払戻手続の完了</li></ul><blockquote>　早速、依頼者のＳさんから、どこの金融機関にどのくらいの預金があるのか、相続人は何名で、音信不通の方の行方、精神病院に入院されている方はどのような状況なのか等々について詳細を聴き取り、依頼者が持っていた相続書類を預かった。<br /></blockquote><blockquote>　まず、数十年前に渡米し、連絡のとれない相続人については、住民票を取り寄せたところ、それまで住んでいた東京都Ｋ市の住所のままになっており、アメリカでの所在場所を探したが、死亡した知らせもないまま、どこに居住しているのか全く不明であった。<br /></blockquote><blockquote>　そこで家庭裁判所に不在者の財産管理人選任の申立を行った。次に、現在精神科病院に入院中のＷさんは夫とは離婚し子供もいないとのことで、早速、100キロメートル離れたＨ県にある精神科病院に入院加療中のＷさんに面会したい旨のアポイントをとり、看護師立会の下面談を行った。Ｗさんに対して型通り、生年月日、干支等を尋ねたところ、おおむね正確に回答をしてもらったものの、若干不安があった。そのため、ドクターの所見を聞くべく、数日後再度アポイントをとって精神科病院に行き担当医と院長先生に会い、Ｗさんの症状・判断能力等々について所見を伺ったところ、物忘れはあるものの落ち着いている時の判断能力等については別に問題にすることはない、との所見をいただいた。<br /></blockquote><blockquote>　そして、早速Ｗさんに相続預金の払戻手続書類に署名捺印をしてもらった。依頼されてから約半年経って滞りなく相続預金の払戻手続も完了し、Ｓさんら相続人等から感謝された次第である。</blockquote>]]></description>
            <link>http://www.ogawa-shihoushoshi.com/column/post-8.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">020columnコラム</category>
            
            
            <pubDate>Mon, 16 Nov 2009 18:52:53 +0900</pubDate>
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